信用格付機関ムーディーズによれば、オランダの住宅価格は今後3年間さらに上昇する見込みだ。
オランダには若い労働者の数が多く、また、高い人口密度が住宅需要を押し上げている。
その上新しい住宅を建てる余分な土地はほとんどなく、厳格な建築規則は建築許可を得ることを困難にしている。
ムーディーズは、オランダの住宅価格は2018年には7%上昇し、2020年までに16%上昇すると予想している。
今後3年間欧州各国内でオランダより高い価格上昇が予想されているのは、ドイツだけであり、17%の上昇見込みである。
アイルランドでは11%、スペインでは9%、フランスとイタリアでは6%の価格上昇が予想されている。
オランダでは、人口の68%が家を所有している。
そのうち8%のみが住宅ローンを抱えていない。
オランダの住宅問題は都市部では特に悪く、多くの若い家族は購入できる住宅がないため、都市部から移動することを余儀なくされている。
最近のオランダ統計局の報告では、若い家族の40%が最初の子どもが誕生してから4年以内にアムステルダムから退去している。
ユトレヒトからは34%、ロッテルダムからは28%、デンハーグからは27%が退去している。
若い家族が都市部から退去し、郊外へ移動する傾向は2008年以来続いている。