オランダで働く日本人が知っておくべき最低賃金
オランダでは最低賃金が定期的に見直されており、現在の最低時給は日本国内で最も高い東京都の最低賃金(1,163円)を大きく上回る水準となっています。
オランダでの就職を希望する日本人や、さまざまな雇用契約(アルバイトを含む)で働く人からは、「オランダの最低時給はいくらですか?」「私の給料は安すぎませんか?」といった質問を受けることがあります。
近年、オランダでは起業家ビザで移住した帯同家族にも雇用されて働く権利が付与されました。
これにより、日本人がアルバイトを含めた労働をする機会が増えています。
また、ワーキングホリデービザで渡航する日本人も、現地で一時的な仕事に就くケースが増加しています。
また、最低賃金の知識は、オランダに移住をしたフリーランサーにとっても重要な指標となります。
本記事では、2025年の最新のオランダ最低賃金について詳しく解説します。
オランダでの最低賃金法
オランダで雇用されるすべての労働者は、最低賃金を受け取る権利があります。
これは、アルバイトであっても正社員であっても変わりません。
最低賃金は、不当に低い賃金での労働から労働者を守るために設定されており、雇用主には遵守が義務付けられています。
政府は最低賃金の未払いに対して厳格な対応を取っており、違反した雇用主には高額の罰金が科されることがあります。
また、フリーランサーとして働く場合でも、クライアントからの報酬が最低賃金を下回ると、不当とみなされる可能性があります。
フリーランスの報酬が最低賃金を下回ることはおすすめできません。
オランダの最低時給(2025年2月時点)
オランダでは、2023年末まで最低賃金が月額・週額・日額で設定されていました。
しかし、2024年からはこの固定額制度が廃止され、新たに時間単位での最低賃金制度が導入されました。
これにより、労働者の賃金は実際の労働時間に応じて計算される仕組みとなり、労働時間が増えるほど収入が増加することが明確になりました。
2025年2月現在、21歳以上の労働者の最低時給は€14.06(*日本円で約2,277円)に設定されています。
一方、21歳未満の労働者については、年齢に応じて異なる最低時給が設定されています。
具体的な時給は以下の通りです。
- 20歳:時給€11.25
- 19歳:時給€8.44
- 18歳:時給€7.03
- 17歳:時給€5.55
- 16歳:時給€4.85
- 15歳:時給€4.22
※円換算は2025年2月時点のレートを基に算出
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オランダでの給与が不当に安く支払われたら?
自分の給与が安すぎることに気が付いた時、やらなくてはいけないこと。
「自分の給料が基準より安く支払われている。」と思ったら?
オランダの法律により、あなたの給料明細書には、残業支払い、パフォーマンス関連の給与、基本給を含む給与のすべての詳細が一覧表示されることが義務付けられています。
加えて、支払われた給与が不当に安いかどうかを確認することができるように給料明細書には、法定最低賃金と最低休暇手当が明記必須となっています。
自分が貰うはずの金額より少ない額が支給されていると思ったら、まずは雇用主にそのことを伝えます。
雇用主らが訴えに協力的でない場合は、オランダ社会問題と雇用省の管轄であるSZWの検査官に連絡を取り、正式な捜査の依頼が可能です。
オランダ移住についてのご相談、ビザ手続き、税金申告は、オランダコンサルタントへ。
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