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最低賃金と給与の基礎知識。オランダで働くなら必見!(2025年版)

2025-07-01

オランダでの最低賃金

オランダで働く日本人が知っておくべき最低賃金

オランダでの就職を希望する日本人や、さまざまな雇用契約(アルバイトを含む)で働く人からは、「オランダの最低時給はいくらですか?」「私の給料は安すぎませんか?」といった質問を受けることがあります。

本記事では、最新のオランダ最低賃金について詳しく解説します。

また、最低賃金の知識は、オランダに移住をしたフリーランサーにとっても重要な指標となります。


オランダでの最低賃金法

オランダで雇用されるすべての労働者は、最低賃金を受け取る権利があります。
これはオランダ語で [minimumloon] と呼ばれます。
これは、アルバイトであっても正社員であっても変わりません。

2024年以降、月単位・週単位・日単位の最低賃金制度は廃止されました。
従業員の給与は「公式の労働時間」に基づいて支払われます。
この公式時間には、実際に働いた時間、取得した休暇時間、そして病欠時の有給病欠時間が含まれます。
また、雇用主と従業員の間で週あたりの労働時間を固定することで合意している場合は、あわせて月給を固定額で取り決めることも可能です。

最低賃金は、不当に低い賃金での労働から労働者を守るために設定されており、雇用主には遵守が義務付けられています。
政府は最低賃金の未払いに対して厳格な対応を取っており、違反した雇用主には高額の罰金が科されることがあります。

また、フリーランサーとして働く場合でも、クライアントからの報酬が最低賃金を下回ると、不当とみなされる可能性があります。 フリーランスの報酬が最低賃金を下回ることはおすすめできません。


オランダの最低時給(2025年7月時点)

オランダの最低賃金は年に2回、1月1日と7月1日に改定されます。

2025年7月1日から12月31日までの期間における21歳以上の労働者の最低時給は€14.40(*日本円で約2,488円:記事執筆時点)と定められています。
日本国内の最低賃金と比較すると、2025年現在、東京都の最低時給は1,226円(全国最高水準)ですが、オランダの21歳以上の最低時給は約2,488円と、その約2倍にあたります。
この高い最低時給は、オランダで所得を得たい日本人移住者にとっても大きな魅力となっており、移住を検討する理由のひとつになっています。

21歳未満の労働者には年齢ごとに異なる最低時給が適用されます。
具体的な時給は以下の表の通りです。

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給与に関して知っておきたいポイント

オランダでは、雇用主は法律に基づき、毎月の給与明細、(オランダ語:[Loonstrook]を従業員に渡す義務があります。
さらに、年末や契約終了時には年間の給与証明書(オランダ語:[jaaropgaaf] または [jaaropgave])を受け取ることができます。
これらは所得税申告に必要となる重要な書類ですので、大切に保管しておきましょう。

フリーランス契約と異なり、会社員の場合は所得税や社会保険料が毎月の給与から自動的に差し引かれます。
これは給与明細で確認可能です。
ただし、これだけで確定申告の義務がなくなるわけではありません。
海外を含む他の収入や資産がある場合は、毎年の申告が必要です。
状況によっては前払い分の税金が還付される可能性があるため、申告はしておくほうが安心です。
オランダの所得税について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

以下は、給与に関して知っておくと便利な用語です。

今記事の提供元:オランダコンサルタント
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